ACとDCの違いってよくわからなかったりしますよね。交流とか直流とか聞いても今ひとつピンとこなくて。
そこでACとDCの違いについてまとめました。
また、ACやDCのメリット、AC/DCアダプターについてもご紹介します。
ACとDCの違いってなに?(AC「交流」とDC「直流」
電気製品の取り扱い説明書などで、AC100VやDC12Vのように記載されているのを見たことがある人もいるでしょう。
ACとDCの違いとは、なんでしょうか。
私たちが日常生活を送る上で、身近に接する電力と言えば、乾電池、家庭内にあるコンセント、車など乗り物のバッテリーがあります。
家庭のコンセントは、AC、いわゆる交流になります。
交流は、電流の流れ方が常に変わります。
電化製品は、コンセントにさして使いますが、交流電源のまま使えないものが多くあります。
このような時、電化製品の機械の中で直流に変換しています。
ちなみに、交流は、電流の流れ方が常に変わります。
乾電池やバッテリーは、DC、いわゆる直流になります。
一方向に流れる直流には、プラスやマイナスがあります。
これは、一方向にだけ流れる事を意味します。
このため、常に一定の電圧を維持しています。
乾電池やバッテリーは、使用する度に消耗し電圧は下がっていきますが、プラス方向の電圧であることに変わりありません。
家庭で使っている電化製品のほとんどは、交流から直流に変換され動作しています。
ACとDCのメリット・デメリットはなんですか?
発電所で発電された電気が、家庭内のコンセントに届けられるのにAC、つまり交流の方がいいメリットがあります。
まず、最大のメリットは、変圧の容易さです。
電気が家庭に届くまでの流れは、次の通りです。
発電所で発電された電気は、数千v(ボルト)~2万vです。
それが、変電所で50万vまでの超高電圧に変圧され送電線へ流れていきます。
何カ所かある変電所で電圧を下げる処理が、行われます。
家庭の近くにある電柱に来る頃には、6600vまで降圧されています。
電柱にある変圧器で更に100V・200vに変換されて家庭に届いています。
物理的な面で言うと交流で送電する際、電線は、3本必要です。
対してDC、つまり直流で送電する際、電線は、2本ですみます。
それなら、直流で送電する方が、コストが安価で済むように思うかもしれません。
また、前項でも書きましたが、電化製品の多くは、機器に内臓されている変換器で交流電源から直流電源にわざわざ変換しています。
だったら、最初から直流で送電した方がいいと思うでしょう。
しかし、直流で送電する場合、電圧が大きすぎて、変圧に必要な設備コストが、無駄になります。
また、変換時のメンテナンスも複雑で余計にコストがかかってしまいます。
それに、電源を降圧させる時、直流の場合は、非常に難しいのです。
まず、交流に変えて変圧器で降圧させ、降圧後に再度、直流に戻す手間がかかります。
だから、送電の主流は、交流になっているのです。
直流電源を降圧させるコストより、交流の方が、かなり安価で済みます。
発電所から家庭内のコンセントに電気が届けられるまで、何回か電圧の変換が、行われます。
この作業をするのに交流の方が、伝送損失も少なくて済みます。
AC/DCアダプターってなに?
電気製品の多くは、DC電源(直流)で動作するようになっています。
しかし、家庭内やオフィスのコンセントからは、AC電源(交流)が、供給されています。
身近にある例で言うと、ノートパソコンには、ACアダプターが、ついています。
それを使ってACをDCへ変換してノートパソコンへ電源を供給しています。
つまり、ACアダプターは、AC電源をDC電源へ変換する役割をしているのです。
ACアダプターを使ってACをDCへ変換するのに2つの方法が、あります。
一つは、トランス方式です。
もう一つは、スイッチング方式です。
トランス方式は、電源ノイズが、少なく回路はシンプルなためコストは、低いです。
ラジオなどノイズの影響を受けやすい機器を使用する時、トランス方式が、適しています。
スマートフォンなどで使用するACアダプターの多くは、スイッチング方式です。
現在では、省エネや小型軽量化を求められる点からスイッチング方式のアダプターが主流になっています。
ただ、スイッチング方式は、トランス方式と比較して回路は複雑です。
このため、比較的高価である特徴があります。
まとめ
ACとDCの違いが、わかりましたか。
家庭内のコンセントに届いている電気は、交流なんですね。
しかし、私達が普段使っている電化製品の多くは、交流のまま使うことができません。
機器の中で、使えるよう直流に変換されているんですね。
ノートパソコンやスマートフォンを頻繁に使用する現代人にとって、何気なくあるACアダプターの役割も理解できたのではないでしょうか。