5月になると、カレンダーには小さい字で立夏と書かれていることがあります。
立春や立秋はよく聞くことがありますが、立夏はあまり意識していない人も多いのではないでしょうか?
立夏とは、どういう意味なのでしょうか?
また、立夏と土用との関係は?
立夏とはどういう意味?
5月はゴールデンウィークで始まりますが、その終盤あたり、毎年5月5日頃が「立夏(りっか)」となります。
立夏は暦の上での夏の始まりでもあります。立夏から始まり、大暑まで(立秋の前日まで)が夏季になります。
実際には、夏本番というよりも、まもなく夏がやってくるといった夏の気配を感じられる頃ですね。
立春、立秋はよく聞きますが、立夏はあまり聞かないのは、ゴールデンウィーク終盤で、こどもの日と重なることが多いからなのかもしれませんね。
毎年決まった日にあるわけではないため、5月5日「頃」となります。
二十四節気と言って、1年(約365日)を24に分けて、季節の名称が付けられたもがあります。立夏はその二十四節気の一つで、7番目です。
穀雨(4月20日頃)→ 立夏(5月5日頃)→ 小満(5月21日頃)と続いていきます。
また、二十四節気の次の小満(しょうまん:5月21日頃)の前日までの期間を立夏と呼ぶこともあります。
「夏も近づく八十八夜~」という歌でおなじみの八十八夜(5月2日頃)から数日後になります。
ちなみに八十八夜は「立春」から数えて八十八日目という意味です。
また、春分と夏至のちょうど中間になります。
だいぶ暖かくなり、気持ちの良い風が吹き、さわやかな気候になり、過ごしやすい時期です。レジャーなどに出かけるにも良い季節です。
立夏と土用の関係は?
土用と聞くと、「土用の丑の日」が思い浮かびます。
夏の暑い時期にウナギをたべるイメージですが、土用は実は年に4回あります。
二十四節気には「立春」(2月4日頃)、「立夏」(5月5日頃)、「立秋」(8月7日頃)、「立冬」(11月7日頃)がありますが、それぞれの直前の約18日間が「土用」になり、その初日を「土用の入り」と言います。
それぞれが、季節の変わり目の時期になります。
そして「丑の日」というのは、十二支の「丑」です。
子・丑・寅・卯・辰・巳~という十二支です。
今年は酉年、というように、年を表すときに使ってますよね。12の周期で回ってきます。
この十二支はいろいろなことに使われていて、方角や月、日にち、時間を表すときなどにも使われていました。
日にちを表すのにも子・丑・寅~と12の周期で順番に回っています。
土用の丑の日というのは、土用の期間にある丑にあたる日を指しています。
また、約18日の期間に12日の周期で丑の日が回ってくるので、丑の日が2回まわってくることがあります。その場合は、それぞれを「一の丑」、「二の丑」と呼びます。
立夏の土用の事を「春の土用」と言います。
一般的には土用の丑の日というと、「夏の土用」(立秋の前の約18日間)の事を言い、うなぎを食べる習慣があるのは、この夏の土用の丑の日になります。
立夏の七十二候は?
七十二候は、二十四節気のそれぞれを約5日ずつ「初候」「次候」「末候」の3つに分けた期間で、それぞれの期間がどんな季節なのかを表します。
初候:蛙始鳴(かえる はじめて なく)
蛙が鳴き始める
次候:蚯蚓出(きゅういん いずる)
冬眠から覚めた蚯蚓(みみず)が地上に這出る
末候:竹笋生(ちくかん しょうず)
たけのこが生えて来る
まとめ
「立夏」は八十八夜を終えてすぐの毎年5月5日頃になります。
二十四節気の一つで、7番目。暦の上では、夏になります。また、春分と夏至のちょうど中間です。
土用といえば、夏の土用(立秋の前)ですが、立夏の前にも土用があり、「春の土用」と呼ばれています。
この時期は夏本番というよりも、夏が近づいてきていると言うより、あたたかく、さわやかな風が吹いているといった気候です。レジャーやおでかけにはピッタリの時期ですね。