2月に入ると節分、立春とつづきますが、そもそも立春とはどういうものなのでしょうか?
2月はまだまだ寒い季節なのに、漢字で見ると「もう春?」って思ってしまいます。
また、節分と立春との関係や、立春大吉とはどういった意味があるのでしょうか?
立春とはどういう意味?
毎年だいたい2月4日頃が立春(りっしゅん)となります。頃というのは2月4日に固定されているわけではなく、2月3日や2月5日の時もあります。
立春というのは、二十四節気の一つです。
二十四節気というのは、1年(約365日)を24等分にして、季節の名称が付けられたものです。
24個あるうちの一番目で、冬至と春分のちょうど中間が「立春」と定められています。
立春は、その日一日だけが立春と呼ばれることもありますが、2月4日頃次の二十四節気の「雨水」(2月18日頃)の前日までの期間を立春と呼ぶこともあります。
また、八十八夜、二百十日、二百二十日と聞いたことがあると思いますが、これらの日にちは起算日の第一日目として立春から数えての日数となっています。
立春の文字を見ると、春が始まるようなイメージですが、立春から立夏(5月5日頃)の前日までが、春となります。
もともとは中国からきているのもなので、日本の気候とは若干ずれがあるようです。
春に吹く風で「春一番」がありますが、「立春から春分までの間に吹く」というのも春一番の条件のひとつになっています。
立春は旧暦の元日と勘違いされやすいのですが、日にちは近いのですが、旧暦の元日とは異なります。
立春も旧暦の元日も、それぞれが1年の始まりとなりますが、別の物になります。
立春を含む二十四節気は太陽の動きを基準に設定されていますが(1年:約365日)、旧暦(12か月:約354日)は月の動きを基準に設定されています。
※季節のずれを調整するため、旧暦では約3年ごとに、1か月を増やして13か月としています。閏月
旧暦は同じ日付でも数年たつと季節がずれてしまうので、二十四節気は農耕などにも利用されました。
立春と節分について
立春と節分には、どんな関係があるのでしょうか?
節分というのは、季節が変わる分かれ目のことで、実は本来年に4回あります。
二十四節気のうちの「立春」、「立夏」、「立秋」、「立冬」が、それぞれの季節が始まる日となっていて、その前日が季節の分かれ目の節分の日となります。
節分というのは「立春」ありきで、その前日が「節分」ということだったんですね。
現在では2月の立春の前日の節分が習慣として残っています。
旧暦と一緒に使われてきた二十四節気は立春から、新しい年が始まります。
そのため、立春の前日の節分は、今で言う大晦日のように、一年の最後に当たり、特別な日としてとらえられていました。
「福は内、鬼は外」と言って、煎った大豆をまいて、歳の数の豆を食べ、厄除けを行いますね。
また、最近では太い巻き寿司を食べる「恵方巻」も、全国的になってきました。
立春大吉とはどういう意味?
立春大吉と聞くと、かなり縁起のいいイメージがあるのですが、どういった意味があるのでしょうか?
立秋の日の朝に禅宗の寺院などの門の左右にお札が貼ってあって、「立春大吉」と縦書きで書かれています。
立春大吉とは、縦書きにしてみると左右対称になっています。
立
春
大
吉
そのまま見ても、裏返してみても、同じように立春大吉と書いてあるように見えます。
かつて鬼が立春大吉のお札が貼ってある門から入ってきて、鬼が振り返ると、(裏から見ている状態)再び立春大吉と書かれているお札が貼ってあるので、まだ門に入っていなかったと勘違いして門から出ていった
という話が伝わっています。こうしたことから厄除けのお札として使われています。
一年の厄払いに節分に豆をまき、一年の初めに立春大吉のお札を貼って、厄除けの願いを込めていました。
まとめ
立春とは、二十四節気の1つであり、1番目になります。
現在のカレンダーでは、毎年2月4日頃が「立春」になります。
冬至と春分の中間が立春になります。二十四節気ではこの立春から1年のスタートになります。
立春の前日が節分です。
節分はもともとは季節の分かれ目に、季節ごとに4つありましたが、現在では立春の前日の節分が、習慣となって残っています。
立春大吉とは、禅宗の寺院などの門に立春の日に貼るお札ですが、厄除けの意味があり、一年が無事であるよう願いが込められていたのですね。