夏至や冬至について
夏や冬になると夏至や冬至という言葉を聞くことがあります。
そこで「夏至」や「冬至」とは何なのかについてまとめました。
また、夏至や冬至のときに行われる風習・行事についてもご紹介します。
夏至や冬至って何ですか?
夏至や冬至ってなんなのでしょうか。
季節が変わって行く中で、何となく日が長くなったり短くなったりする事を感じたりしますよね。
「この間まで今の時間くらいはもっと暗かった(明るかった)のに」と驚いたりする経験は無いでしょうか。
それと時期を同じくして、テレビや人伝に「今日は夏至(冬至)ですから〇〇を食べましょう…」と言った言葉を聞いた事もあるかもしれません。
何となくは分かっているけど今更人には聞けない…そんな夏至や冬至について、少し詳しく整理してみます。
夏至や冬至と言った言葉は、日本では二十四節気と呼ばれる、一年をおよそ二週間ずつに分けた暦の上で扱われる暦の一つを指す言葉です。
夏になるにつれ日中の時間が少しずつ長くなっていきます。
逆に冬になると日中の時間が少しずつ短くなっていきます。
それぞれが至る、つまり夏至は「一年で一番昼が長くなる時期」、冬至は「一年で一番夜が長くなる時期」という事を表します。
現在の暦の上では、夏至が6月22日を挟む頃、冬至が12月22日を挟む頃となります。
また天文学的にそれぞれ昼夜が最も長くなる一日だけを指し示す場合もあり、正確には「夏至(冬至)日」という言い方が正しいです。
しかし「~日」を省略して言う事も多く、現在用いられるのもこちらの使い方が広く一般的になっています。
「一年で一番昼(夜)が長い日」という事から、この日を過ぎると徐々に昼(夜)が短くなっていきます。(正確には前後1週間頃)
そういった理由から、次の季節を迎える為の準備を始める境目として、古くから重要な暦日として扱われて来たとされます。
夏至や冬至の風習・行事について
日本全国的に広く知られる夏至の食べ物は「冬瓜(とうがん)」という大きなウリです。
冬という字が入っていますが、これは冬まで保存が利くという事から付けられたとされ、夏が旬の作物です。
今日ではあまり広く言われる事が少なくなった感もありますが、身体に溜まった熱を出し、暑気払いをするのに良いとされてきました。
煮物や砂糖漬けにして食べる事が多く、煮ると半透明になる実が見た目も涼しげな季節感のある食材です。
また、夏至は日本では時期的に田植えと関わるお祭りが各地に独自色を持った形で伝わっています。
関東や島根、熊本の一部では、その年に取れたばかりの小麦を使って焼餅や団子を作り、その土地の神様に供えるといった習慣があるそうです。
これらは地方色が強い習慣なので、周りの方に聞いてみるのも良いかもしれません。
一方冬至は日本では農閑期であり、収穫も終わって来年の準備を始める時期、或いは寒い時期なので体調を整えるという目的から今でも広く一般的に色々な習慣が残っています。
全国的によく知られているのは「冬至にカボチャを食べる」「ゆず湯に入る」という二つでしょう。
かぼちゃも実は収穫時期が夏なのですが、皮が固く長期間保存が利くだけでなく、熟成期間を置く事で甘くなる事から、冬に食べた方が美味しく身体に良いという意味で定着したのかもしれません。
ゆず湯は、ゆずの皮から出る油分に身体を温める性質や、皮膚の保湿成分がある事から、冬の乾燥肌に良いという効能もあって、長く愛されているという部分があるでしょう。
まとめ
夏至や冬至は、どちらも四季のある日本において、少し厳しい時期を工夫して乗り切る知恵と、次の季節を楽しみに思い描きながら今の時期を上手に楽しもうとする思いが息づいているものと考えられます。
ここで書いたものは広く一般的に知られるもので、お住いの地域にはもっと独自色のある習慣があるかもしれませんし、暦には一年を通じてもっと色々な日が用意されています。
周囲の人と少し深いお話をするきっかけとしてみるのはいかがでしょうか。